うちのくだらない話

ポジティブに生きたい母の心の叫びを綴るブログ

赤ちゃん返りの新一年生&胃腸風邪の1才児VSクサイ母親

どこで感染したのか1歳の二太郎が胃腸風邪になりました。

 

突然の発熱、食欲低下、嘔吐、下痢。

 

熱は40度超えで座薬も効かない。

 

吐き気のせいかずっと抱っこでほとんど眠らないし、とにかく機嫌が悪い。

 

いつもご機嫌な二太郎から笑顔が消え失せ、心配で不安で病院に駆け込みました。

 

あぁかわいそうに!

こんな小さな体で辛いね。苦しいね。

全部ママにちょうだい。

ママが代わるからしんどいの全部ちょうだい!

 

子どもの病気はどれだけ経験しても辛くて不安でたまりません。

 

このまま治らなかったらどうしよう。

死んでしまったらどうしよう。

 

いくら打ち消してもそんな不安が次々とわいて出て来て居ても立っても居られない。

 

そんな気持ちを抑えこんで、できるだけ冷静に子どもの全てを観察して、大丈夫大丈夫と自分に言い聞かせる。

 

だけど胃腸風邪はとにかく脱水が怖いので

病院に行きました。

 

呼びかけには反応するし、ぐったりはしてないし、コマメにポカリを飲んでくれてるからきっと脱水じゃないだろうけど万が一見落としてたら嫌だから。

 

「体の水分は足りてないけど脱水まではいってないから大丈夫。水分ちょっとでも取れてるならお家で頑張りましょう。お茶や水は意味ないからあげないで、ポカリやジュース、味噌汁を飲ませて。塩分、糖分を少しずつ摂らせてね。それが無理になれば点滴か入院になります。まぁ、大丈夫だと思うから、お家で頑張ってみてね。」

 

案の定の診断だったけれど、先生の「大丈夫。脱水じゃない。」に心底安心しました。

 

できれば点滴とか入院になれば本当に安心なんだけど、多分、二太郎は点滴を外すほど暴れるだろうし、入院となると、情緒不安定な新一年生のいち姫が気になるし、やっぱり家で頑張らねば。

 

心細いけど。

 

できれば先生にずっと側にいてもらいたいけど。

 

泣き言言ってないでしっかりしなければ。

 

結局、高熱が下がったのは4日目の夕方でした。

 

40度近い高熱が続きどんどん目がうつろになった時は本当にヤバいんじゃないかと体が震えて、もう一回病院に行こうと思った時に先生の言葉を思い出しました。

 

「多分熱はしばらく続きます。高熱だからって重症じゃないので大丈夫ですからね。見たところ問題ないので。ぐったりしたりずっと不機嫌ならまた来てください。」

 

そうだった。

 

熱はしばらく続くんだった。

 

落ち着け落ち着け、いいから落ち着け。

 

ぐったりって、どんなんやった?

 

検索しよ。ぐったり…

 

呼びかけに反応しないとかずっとうつらうつらしてるとか…では、ないな。

 

よし、大丈夫。

 

落ち着け自分。

 

日に日に元気がなくなり私から片時も離れない二太郎の様子を見ていると心配で吐きそうになり、65キロが60キロになった感触があります。

 

計ったわけじゃないので真偽の程はわかりませんが。

 

やっと熱が下がって少しずつ食欲が回復して、笑顔を見せてくれるようになった二太郎の姿に感激して涙が止まらない。

 

「ありがとう!二太郎くん!よく頑張った!本当によく頑張ったね!元気になってくれてありがとう!」 

 

熱が下がったばかりでまだフラフラな二太郎をギュッと抱きしめ、ミュージカルかってくらいに大袈裟に喜んでいると背後から恐ろしい気配を感じました。

 

抱き合う私達を睨みつける、ピカピカの一年生、いち姫です。

 

「なんで二太郎ばっかり褒めるの!?いちばん頑張ったのは私やのに!!」

 

入学して1週間。

 

慣れない環境でドキドキしながら頑張るいち姫を甘やかしまくろうと思っていた矢先の二太郎の胃腸風邪。

 

この4日間、私は二太郎に付きっきりでろくにいち姫を抱きしめていませんでした。

 

うつってはいけないからと寝室も別にして、寝る前のママとのラブラブタイムすらなかったいち姫の怒りは頂点に達していました。

 

「何よもう!!二太郎ばっかり!!二太郎ばっかり!!ママと二太郎がくっついてるところなんて見たくない!!もう嫌や!!二太郎なんてほっといてよ!!二太郎なんて生まれて来なければ良かったー!!あああーーー!!!」

 

最近どこかで読んだんですけど、母親が弟や妹を抱く姿を見るのって上の子にしてみれば夫が突然他の女を連れ帰ってきて目の前でイチャつかれる妻の気持ちと同じくらい衝撃的なんだそうです。

 

そりゃ腹立つわな。

 

別にママは浮気してんじゃないんだけどね。

 

とか思いながらひたすら謝りました。

 

赤ちゃん言葉で。

 

「そうでちゅね。いちばん頑張ってるのはいち姫たんでちゅよね。ごめんね。本当にごめんね。さみちい思いさせてごめんね。だいちゅきちゅきちゅき。こっちおいで。可愛い赤たん。」

 

普段私は二太郎にも赤ちゃん言葉は使わないんですが、赤ちゃん返りする子には赤ちゃん扱いしたらいいってこれまたどこかで読んだので。

 

そしたらですね、

 

「なんやその喋り方は!!バカにしてんのか!!一年生やのに!!腹立つわー!!」

 

おっとどっこい。

 

火に油。

 

大爆発。

 

「私はもう一年生や!小学生や!歯も3本抜けてる!赤ちゃんちゃうわ!!」

 

思わず吹き出しそうになるのを我慢しながら泣きそうなフリして謝ります。

 

「ごめんね。そうやんね。素敵な小学生のお姉さんやね。大好きよ。」

 

なんだかんだ言いながら、小学生になれたのが嬉しいいち姫。

 

あぁ可愛いい。

 

こういう時は躾とかそんなのどうでもよくて、好きなだけ泣き喚かせておくのがいい。

 

その方が楽。

 

そうやねって共感しながら、微笑みながら…

 

「何が面白いねん!!」

 

はい?

 

「今笑ってたやろ!!笑うな!瞬きするな!息するな!地獄に堕ちろ!!大ッ嫌いや!!」

 

そんな暴言どこで覚えて帰ってくるねん。

 

「ママなんか大ッ嫌いや!!地獄に行って閻魔大王のステーキになれ!!食べられろ!!」

 

ぶっ!!!

 

しまった!吹き出してしまった!

 

「あーー!!!笑ったーー!!腹立つ腹立つ腹立つわー!!!笑うな!食べるな!飲むな!何もするな!ステーキになれ!」

 

ステーキになれとか言われて笑わない親いる?

 

無理やろ。

 

こうなったらもう誰も止められません。

 

赤ちゃん返りも、小学校の緊張も全部吐き出してスッキリするまでね。

 

こんなに怒りをぶつけてくれるのは、ママが大好きな証拠。

 

ママを信頼してる証拠。

 

そう思うと腹も立たない。

 

ただただ愛おしさが増すばかり。

 

そうこうしてるうちに、怒り狂う姉の姿に怯えた二太郎まで泣きわめき出しました。

 

わぁーわぁーぎゃーぎゃーわぁーわぁーぎゃーぎゃー

 

延々と続く二人の大合唱。

 

元気そうで何よりですがママの頭は次第にボーっとしてきました。

 

現実逃避です。

 

そこへ看病疲れのママを助ける為、仕事を早く切り上げたパパが帰って来ました。

 

「ママお疲れ。いち姫はパパに任せて。」

 

と、まるでヒーローのように。

 

「パパなんて嫌や!寝るときもずっとパパばっかり!もうパパなんて飽きたんやー!!」

 

猛攻撃を受けるヒーロー。

弱点は豆腐メンタル。

 

ものの5分で抜け殻と化してしまいました。

 

魂が抜けたような顔してなぜだか急にシンクに溜まった1日分の皿を洗い始めたヒーロー。

 

いつの間にか猿になってます。

 

見猿言わ猿聞か猿に。

 

おいおい、アンタ変わり身早いな。

 

七変化やな、とか思いながらも、ただそこにいてくれてるだけで心が軽くなったのでヨシとしました。

 

ヒーローなりに頑張ってくれてるので。

 

皿洗いを終えると洗濯物を片付け出してくれたヒーローに、ありがとうと言おうとしてやめて、代わりにこう言いました。

 

「パパ大好き」

 

普段は言いませんが、現実逃避のおかげさまで本音がポロリと出てきたのです。

 

するとどうでしょう。

 

憔悴しきったヒーローの顔にみるみる光が戻って笑みが溢れました。

 

その顔を見ていると、なんだか勝手に愛情を感じて涙が出ました。

 

この人で良かったと。

 

前は別人だったけど。

 

自分の辛さをぶつけまくっていっぱい話し合って何度も離婚を考えてようやくここまで来たんだと。

 

二太郎の回復と夫婦の絆の深まりに言いようのない達成感を感じ、よくやったな、と。

 

自分、頑張ったな、と。

 

最後は全て自分の頑張りに結び付けて自分を甘やかす自分。

 

そんな風に感傷に浸っていると泣き疲れた二人が静かになりました。

 

二太郎はおねんね。

 

いち姫は鼻歌。

 

スッキリしたようです。

 

こうしてようやくご機嫌ないち姫を抱きしめることができました。

 

「いち姫ごめんね。寂しい思いばっかりさせて本当にごめんね。」

 

いち姫の胸に顔をうずめて泣きました。

 

なんだかホッとして、おいおいおいおい泣きました。

 

しばらくして、いち姫が言いました。

 

 

「ママの頭くっさ!!」

 

 

え?

 

 

「ママの頭が揺れるリズムに合わせてクサイ臭いが私の鼻の穴に入るから泣くのやめてくれへん!?」

 

 

あぁ、そうか。 

 

かれこれ3日お風呂に入ってないんだった。

 

「ごめんごめん。すぐお風呂に入ってくるね。」

 

いち姫は言いました。

 

「私も一緒に入る。ママ大好き。地獄になんか行かないで。」

 

「いち姫ちゃん大好き。大丈夫。ママは良い事しかしてないから天国にしか行かないよ。だけどここが天国みたい。いち姫と二太郎の側がママのパラダイス。」

 

いち姫は満足そうに笑って、寝ている二太郎を優しく抱きしめました。

 

この後、いつもより早く眠りについた子ども達。

 

むははは!

 

久しぶりに自分の時間を満喫できたから、シャンプーしたのにまだクサイ頭な母の勝利です。

 

むははははは!!

 

 

おわり

 

 

 

今日も長過ぎな話を聞いて頂いてありがとうございました。

 

それではまた🎵