うちのくだらない話

ポジティブに生きたい母の心の叫びを綴るブログ

プチプラファッションブログに触発されて人の家でファッションショーした話

つい昨日の事です。

 

いち姫が学校に行っている間に、今は空き家となっている妹宅でファッションショーを開催しました。

 

モデルはもちろんこの私。

 

ギャラリーは旦那と1歳の二太郎です。

 

なぜわざわざ妹宅で妹が置いていった妹の服を着てファッションショーを開催したのかというと、最近流行りのファッションブログに触発されてしまったからです。

 

ここ数週間、夜な夜なGoogleでいろんな記事を読んでるんですけど、ついつい目で追っているのがファッションブログでして、一般の美しい方がユニクロ、GU、しまむらという庶民の味方のプチプラファッションを見事に着こなしてらっしゃる姿を見ていたらなんだか私もその気になってしまいました。

 

プチプラファッションをオシャレに着こなすスレンダー美人の気に。

 

そんなの完全な思い込みだって鏡を見ればわかってしまうのでそこは敢えて鏡を見ずに、体重計にも乗らずに突撃したんですよ、妹宅にね。

 

ギャラリーを引き連れて。

 

いや、だからなんで妹宅やねんて話しなんですけど、うちは万年金欠家庭ですので世間一般のプチプラが普通に家計への大打撃となるので、なんとかお金を使わずにオシャレな服を手に入れたいと思考を凝らした結果、あ、あそこにあるやんか、となりまして。

 

妹宅に。

 

いつ帰国するかわからない妹のオシャレ服が着てくれる人を今か今かと待ちわびてるうちに虫に食われてしまったら大変なので、ここは姉としていっちょひと肌脱いでやるかと、実際に脱いで着てみたわけなんです。

 

妹も旅立つ前に

 

「服置いて行くから好きなの着てね」

 

そう言ってくれていたので。

 

それでは、お言葉に甘えまして、と。

 

久しぶりに開かれたクローゼットには、どこのブランドだかわからないけどプチプラではないオシャレ服がズラリ。

 

おぉ、これはこれは。

 

お待たせ。迎えに来たよ。

 

ただひとつ、ここで小さな問題があるのを思い出しました。

 

それはね、

 

サイズが合うかどうか。

 

妹は身長160センチ、体重48キロでちょっと細身のMサイズなんですけれど、

 

私の方は身長160センチ、体重62キロという標準の上限をちょっとかすってるかなって体型してまして、サイズはLL寄りのLサイズなんですよね。

 

まぁ、それだけなんです。

 

そんな小さい問題いちいち気にしてられないし、二太郎のご機嫌も伺わないといけないしで早速ファッションショーを開始しました。

 

なんとモデルが目の前で生着替えをするという特典付き。

 

ギャラリーも興奮気味です。

 

「パーパイ!パーパイ!」

 

服をチェンジする瞬間に垣間見える母の胸元を見て、まだまだ乳離れできそうにない1歳児が騒ぎ出しました。

 

「ちょっと待ってね〜。ママが変身するよ〜。」

 

早々に吹き出す汗を撒き散らしながらクイ!クイ!と小さな穴に頭を入れ腕を入れて、いないいないばあ!!

 

1枚目だというのに相当な疲労感です。

 

「ちっさ!何この小ささ!どうなってんの?」

 

だけどまぁ、サイズはともかく、似合わない事はない。

 

背筋を伸ばしお腹を引っ込め顎を引き、全身鏡の前でポージング。

 

「どう?なかなかいけるよね?」

 

突然意見を求められたギャラリー。

 

興奮しているのか鼻をヒクヒクさせています。

 

「どうって…。脱げるん?」

 

はぁ!?

 

イケてるかイケてないかの質問に脱げるかどうかの質問を投げ返してくるなんて、こんな失礼なギャラリー見たことありません。

 

「脱げるに決まってるやんか!着れたんやから!アホな事言わんといてよ全く!」

 

モデルのプライドを踏みにじられて怒り心頭な中、しっかり脱げるところを見せつけてやることにしました。

 

「ウン!ウン!ウーン!」

 

服脱ぐ時ってこんなに力むんやったっけ?

 

なんて疑問が頭をかすめましたが正直それどころではない程に身動き取れずに服の中で立ち往生していましら、不安に駆られた声をした旦那が言いました。

 

「ちょっと大丈夫なん!?濡れた水着がなかなか脱げずにもがいてる人みたいになってんで!!」

 

なんやって!?

 

濡れた水着やって!?

 

そんなわけあるかいな!!

 

アホも休み休みにしいや!!

 

と腹の中で憤慨しながら最後のチカラを振り絞りやっとの事で脱出、いや、脱ぐ事ができました。

 

「ほら見てよ。ちゃんと脱げたやん。しかしMサイズが入るなんて私まだまだ細いやんか。ねぇ?」

 

またも意見を求められたギャラリー。

 

なぜかドン引きしています。

 

「…あぁ、そう…やな…」

 

ほーら。

 

しかしいくら似合うからと言って着脱にこれほど時間を要する服は子育て中の多忙な身には多大なストレスになってしまいますから連れて帰るのはやめておきました。

 

ごめんね。持ち主が戻るまで待っててね。

 

「 はい!次ー!!」

 

続いてのエントリーは美脚効果が期待される細身のパンツ。(下着じゃなくズボンの方ね)

 

こちらは太モモまでは難なく順調に履きすすめる事ができました。

 

ヨシヨシ。ここからや。勝負は。

 

大きく深呼吸して一気に上げます。

 

「ハァァァッ!!!」

 

あれ、おかしいな。

 

右側が上がりません。

 

あれ?え?よいしょ!よいしょ!

 

まさかのトラブルに見舞われたモデルを助けようとギャラリーがアドバイスを飛ばしてくれました。

 

「肉がはみ出して引っ掛かってんで!!」

 

え、肉?まさか。

 

「ほらそこ!何それ、どこの肉?」

 

どこの肉って、そんなん、脇腹に決まってるやんか。

 

もしもホントに出てるなら。

 

よいしょー!!

あと少し!あと少しや!

 

…無理でした。

 

脇腹の余剰分に道を阻まれ力尽きましました。

 

まぁいい。服はまだ他にもあるから。

 

さてと、と気を取り直してお次は緑色の袖無しチュニックです。

 

さすがにこれは余裕やろ。

 

見るからにゆったりサイズやもん。

 

思った通り、フワァッと頭からすっぽりかぶって難なく着れました。

 

ヨシヨシ。

 

さぁこれはどう?と意見を求めようとしたものの、いつの間にかギャラリーは消えていました。

 

まぁ仕方無いよな。子連れやから。

 

着心地は上々なので自信満々に鏡を覗くと、やたらと肩から二の腕にかけて大きく見えました。

 

え、何この鏡。

 

ちょっと変な風にうつるよな。

 

でもまぁ、二の腕はあんまり出したくないからカーディガンでも羽織ろうと思い直してクローゼットをガサゴソ物色していたら脇の下に痛みが走りました。

 

腕を降れば降るほど酷くなるその痛みはだんだん強くなり、じっとしていても耐えられないほどになりました。

 

「何これ。この服。脇めちゃくちゃ擦れるやん。」

 

おかげで脇の下が軽くヤケドしたみたいになりました。

 

何このクローゼット。怖っ。

 

ろくな服無いやんか。小さいのばっかりやな、と自分の体型を完全に棚上げしてヤケクソになって着れる服を探しました。

 

まるで宝探しの領域です。

 

その後1時間ほど小さな服を頑張って着たり脱出したりを繰り返し、なんとか無事に3枚を我が家へ連れて帰ってくる事ができましたが疲労感が半端なかったです。

 

姉の涙ぐましい努力を妹も喜んでくれる事でしょう。きっと。

 

そういえば、

 

「全部お高い服なんやから絶対に無理に着て伸ばしたりするなよ」

 

とも言われていた事を寝る前になってようやく思い出しました。

 

あぁ妹よ。

 

最後に会ったあの頃から幾分と大きくなった姉の姿を知る由もない我が妹よ。

 

大丈夫。伸びる前に脱いだから。安心してね。

 

こうして優しい姉は、遠い異国にいる妹へ心の中でそっと囁き、疲れた体を癒やすべく早々に眠りに就いたのでした。

 

 

おわり