「デブ」なんて子どもの前で言っちゃダメですよねって反省した話
どうも。ドラ母です。
ちょっとしたデブの私には4歳の甥っ子がいましてめちゃくちゃ可愛いんですが彼の言動がなかなか癪に触ります。
なにしろ口癖が「デブ」なんで。
どこで覚えたのか知りませんけどところ構わず「デブ」を使いまくるのでまるで自分が本気のデブみたいに感じられて(本気のデブやろ)悲しくなる事この上無いのです。
ふと目が合えば「デブ」。
嫌なことがあれば「デブ」。
今お家に誰がいるのか聞けば「デブ(甥の姉である姪の事)とママとパパ」とかトンデモ発言。ちなみに姪は(今は)ガリガリ。
作文に苦戦する姉に「デブし(私)はデブです」などと余計なアドバイス。
デブなんて人を不快にさせる言葉を使うなと怒られたら「デブんなさい(ごめんなさい)」と真顔で言ってのけて火に油。
デブんなさいじゃないやろ!ちゃんと謝りなさい!と怒られたら「ふと(太)んなさい」とまさかのアレンジ。(天才やな)
極めつけは私を見つけるや否や「デブスイッチ!」と叫びながら鼻を押し潰してくるのです。(化粧が剥げてトナカイみたいになるからやめて)
さすがにこれをされるとデブになる呪いをかけられたようで途端に体が重く感じられてしまいます。(人のせいにするな)
「デブ」なんてよろしくない言葉をTPOもわきまえずに発する子をこのまま放って置くわけには行かないのでここは大人として叔母としてビシッと注意することにしました。
「目が悪いみたいやから眼科に行こうか。ぼやけておばちゃんが三人に見えてるんやろ?」
すると甥っ子は怒り出しました。
「眼科なんか行かない!三人になんて見えてない!」
「そんなわけないやん。だっておばちゃんの事デブに見えてるんでしょ?おばちゃんこんなにスタイル抜群やのにデブに見えるなんて変やもん。だから眼科に行くからね。心配やから。」
ただの嘘つきと化すろくでもないおばさん。
「行かない!行かない!ドラ母はデブ!顔も首も目もお尻も全部デブー!!デブ!デブ!デブ!」
え、目まで?嘘やろ?
怒り狂った甥っ子の口から弾け出すデブのオンパレード。
しまいに泣き出した甥っ子を見ているとなんだかかわいそうになってしまって不本意ながらも思わず謝ってしまいました。
「こんなにデブってデブんなさい。(こんなに太ってごめんなさい)」
それを聞いた甥っ子は大爆発。
発狂したのかと思うほどに泣き出しました。
「ダメー!!デブんなさいって言わないで!デブって言わないでー!!大人がデブって言ったらダメー!!」
どうやら「デブ」は人に言ってはいけない言葉だとわかっているようです。
賢いやんか。
それならば話は早い。
「デブんなさいってばー!!デブして(許して)ってばー!」
「いやー!!デブって言わないで!デブって言っていいのは僕だけー!!」
「そんな、ひデブー(ひどいー)!デブんなさいってばー!」
「いやーーー!!!」
次の日もその次の日も
「デブよう(おはよう)」
「デブがとう(ありがとう)」
「デブすみ(おやすみ)」
「デブんなさい」
と言っていると、なんだか私まで楽しくなってきて、それまで自分が責められてるみたいで大嫌いだった「デブ」という言葉にとてつもない親近感を感じるようになりました。
そんな私とは対照的に、だんだん「デブ」と言わなくなった甥っ子。
嬉々として「デブ」を連呼するデブに恐怖を感じたのか圧を感じたのかはたまた呆れ果てたのかはわかりませんが、とりあえずは一件落着です。
が、私はまだまだ「デブんなさい」にドハマリ中。
事あるごとに「デブんなさい」と言っていると穏やかな顔した甥っ子にたしなめられました。
「デブなんて言っちゃダメなんだよ。」
どの口が言うねんとチラッと思いはしましたが、ぐっと飲み込みました。
だってそこは大人ですから。
そして私は彼の叔母ですから。
可愛い可愛い甥っ子ですから。
「そうやね。デブんなさい。あ、ごめんなさい。」
「いいよ」
優しい甥っ子は変な叔母さんを快く許してくれました。
こうして「デブ」の大半を封印した甥っ子ですが、気を抜くと無意識に「デブー」と口から漏れだしています。
完全に封印されるまでもう少し時間がかかりそうなので、私ももう少しだけ「デブ」のアレンジをして遊んでいようと思いましたが、思わぬところに言葉遊びの歪みが生じてしまいました。
「アブー!アブー!」
振り返るとそこにはもうすぐ2歳になる我が息子。
必死に「デブ」の練習をしています。
オーマイガッシュ。
遊んでる場合じゃないぞ。
デブなんて言葉を覚えてもらっちゃ困りますので今更ですが急いで「デブ」を封印した情けない大人。
真似してやろうと大人の一挙手一投足を観察する子ども達の鋭い視線を肌身に感じるおかげ様で、子どもが真似して良い言葉を並べ連ねるのに必死な毎日です。
ふー。
大人ってたいへんですよね。
おわり。
今日もくだらない話を聞いて頂きありがとうございました。
それではまた。