うちのくだらない話

ポジティブに生きたい母の心の叫びを綴るブログ

笑ったらあかん!昼休憩が地獄になったワケ

どうも。ドラ母です。

 

最近は新型コロナウィルスの影響で夏でもマスクが当たり前になりましたね。

 

元々スッピンで過ごすことが多い私ですが、マスクで潤うから〜とリップクリームすら塗らなくなりました。

 

冬になると特にカサカサで笑うと出血してしまうデリケートな唇。

 

ちょっとでも潤おいを求めてペロペロ舐めてしまい荒れて腫れ上がる唇。

 

皆さんはどうやってケアしてますか?

 

私は化粧水と乳液を唇にまでつけるようになってからカサカサがだいぶマシになりました。

 

今日はそんな"カサカサ唇"と言えば思い出すエピソードをご紹介します。

 

 

**********

 

 

独身時代に働いていたとある観光地の老舗土産物店には、松田さん(通称まっちゃん)という当時50代の美しい女性が働いていました。

 

まっちゃんは美しいのにガサツで、天然なのかなんなのかわからない珍言動を繰り返し、当時20歳そこそこで"箸がこけても面白い"時期だった私を笑い地獄に突き落としました。

 

そんな彼女が今回の主役です。

 

この店では4班(1班3〜4人ずつ)に分かれて休憩を取ります。

休憩のメンバーは毎日店長が決めていました。

 

昼前にはお腹が空いて不機嫌になるまっちゃんと私は、2人いつも一緒の班で一番初めに休憩を取っていました。

 

仕事ができる店長の采配です。

 

ある冬の日、昼ごはんを食べ終え食堂のテーブルでメイク直しをしていると同じくメイク直しをしているまっちゃんが聞いてきました。

 

まっちゃん「ドラ母ちゃん。あんた唇痛くないか?うち唇カサカサなって、痛くて痛くてたまらんのや。」

 

ドラ母「唇ですか?あぁ、最近、化粧水と乳液を唇にも塗るようにしたらだいぶ痛いの治りましたよ。」

 

まっちゃん「あそーか。化粧水と乳液を?」

 

ドラ母「はい。お風呂上がりとか朝の洗顔後とかに顔に化粧水と乳液塗りますよね。その時に唇にもしっかり塗るんですよ。」

 

まっちゃん「あそーか。化粧水と乳液やな。」

 

ドラ母「はい。試してみて下さい。」

 

 

なるほど〜という顔で聞き入っていたまっちゃんを見て私はなんだか嬉しくなりました。

 

大好きなまっちゃんの悩みを見事に解決できましたからね。

 

そして次の日の昼休憩。

 

昼食を終えメイク直しをしているとまっちゃんが言いました。

 

まっちゃん「ドラ母ちゃん。ほらこれ、持って来たで。化粧水と乳液。」

 

まっちゃんの手には試供品であろう小さな小瓶が2本握られています。

 

一瞬、彼女が何を言っているのかわかりませんでした。

 

まっちゃん「これを塗るんやな?唇に。化粧水と乳液やな?」

 

ドラ母「はい…」

 

そうやけど…

そうなんやけど…

なんでわざわざ持って来た?

普通家で使うやろう。

洗顔後に塗るんやから…

 

嫌な予感…

 

まっちゃんはメイク直しを終えて口紅も綺麗に塗り直したところです。

 

まっちゃん「それで?これをどうするんや?」

 

小瓶のフタを開け出すまっちゃん。

 

ドラ母「え…?唇に塗るんです。けど、洗顔の後…」

 

まっちゃん「こうやな。」

 

言い終わらないうちに椅子から立ち上がり、綺麗に塗り直した口紅めがけて化粧水を振りかけるまっちゃん。

 

しかも普通の付け方じゃないんです。

 

小瓶を胸元から唇に向かって振り上げてペチャペチャ化粧水をぶっかけていくんです。

 

えっ!?えーっ!?

 

ナ、ナ、ナニゴト!?

 

あかんあかん!

笑いが、笑いが我慢できひん!!

 

まっちゃんは珍言動ばっかりするくせにプライドが高く、笑うと不機嫌になるので笑いが我慢できないなんて絶対に悟られてはいけません。

 

ドラ母「え、松田さん…それ…洗…顔の…後…に」

 

あかん!あかーん!

 

息が、息ができひん!

言葉にならへん!

 

まっちゃん「なんや、出が悪いなぁ、これ。もっと振らなあかんか。」

 

次の瞬間、まっちゃんは片足でピョンピョン飛び跳ねながら小瓶を唇向かって振り上げだしました。

 

ケンケンパ!

 

ケンケンパ!

 

あーーー!!

 

完全に通じてない!

 

息が!息ができひん!

 

ヒクヒクなる鼻の穴。

 

誰か!誰か助けてー!

 

まっちゃんの向かいに座る"鶏肉やがな"の堀田さんは新聞を読んでいて気付かない。

 

 

どうしよう!

 

笑えて喋れへん!

 

ボタボタ床に落ちる化粧水。

 

ケンケンパ!

 

ケンケンパ!

 

まっちゃん「これくらいでええか。次は乳液やな。」

 

化粧水のせいで滲む口紅。

美人やのに。

せっかく美人やのに。

なんでこの人こんなんなんや!

 

まっちゃん「あれ、乳液は出にくいな。」

 

そらそうやろ!

化粧水より重いんやから下からなかなか飛ばへんやろ!

 

でも言えへん。

違いますよ、って。

ここじゃなくて普通は家でやるもんですよ、って。

帰ってから1人でしてくださいね、って。

 

まっちゃん「しゃあないな。手で塗ろ。」

 

手で塗るんかい!

 

じゃあ初めからそうしたら良かったやんかい!

 

まっちゃん「あぁ、なんかこれ気持ち悪いな。ベタベタしてる。」

 

でしょうね。

 

口紅の上から塗ってはりますもんね。

 

まっちゃん「でも痛いの治ったわ。ドラ母ちゃん、ありがとう。」

 

あかん。返事しなあかん。

ふーっ

息を、息を整えて…

 

ドラ母「あ…ヒーヒー(息を吸う音)。お風呂上がりなら…ヒーヒー…もっと浸透しますよ」

 

まっちゃん「あそーか。またお風呂でやってみるわな」

 

終わった…

 

やっと終わった…

 

休憩時間も後少し。

まっちゃんから離れたらトイレでこの笑いを発散しよう。

 

人が必死の思いで笑い地獄を乗り切ろうとしていたその時、堀田さんが顔を上げました。

 

堀田さん「まっちゃん、あんたその唇どうしたんや。べちょべちょやで!?」

 

ドラ母「ブハッ!!」

 

あっ!!

あかん!

怒られる!!

 

ドラ母「ゴホッゴホッブハッ!!ちょ、急に!ちょ!何!?ブッ!ゴホッ!咳が!ちょっ!トイレ行ってきます!」

 

走りました。

 

トイレ目掛けて一目散に。

 

 

その後の記憶はありません。

とても苦しい昼休憩でした。