うちのくだらない話

ポジティブに生きたい母の心の叫びを綴るブログ

【心霊現象】ママには見えないお友達と毎日遊んでた姪の話

姪のコメ子が2歳になってすぐの頃、妹家族は実家近くのマンションに引っ越しました。

 

引っ越し当日の夜、まだまだ片付け終わらない部屋で寝ていた妹は夢を見ました。

 

白い服を着て頭から血を流した女の子が、家の洗面所からじっと妹を見つめ笑っているという夢を。

 

散らかっている部屋の様子や女の子の存在感があまりにリアルでびっくりしたものの、その優しい笑顔がなんだか可愛いなと思ったと言う呑気な妹。新居に慣れ始めた頃にはそんな夢もすっかり忘れていたそうです。

 

そんなある日の事。

 

子ども部屋からコメ子の遊ぶ楽しそうな声が聞こえてきました。

 

引っ越してから自分専用の部屋をもらえたコメ子は大変喜んで、毎日子ども部屋で遊んでいたのですが、その日はなんだか違和感を感じたそうです。

 

妹はその違和感を確かめる為に部屋を覗きました。

 

そこには、1人で喋ったり歌ったり走り回ったりして遊ぶコメ子の姿がありました。

 

「ねぇ、カーシー、見て見てー!次はこれで遊ぼう!」

 

「カーシー、鬼ごっこしよう!」

 

「カーシー待ってってばー!」

 

きゃーははは!きゃははは!

 

部屋に響くコメ子の笑い声。

 

カーシー??

 

妹は不思議に思いましたが、あぁそうだ、これはきっと、幼児期にはよくある空想のお友達なんだな、と思い、娘の笑顔を微笑ましく見ていたそうです。

 

1人遊びしてくれると助かるわーなんて思いながら、違和感の事などすっかり忘れて。

 

その夜、妹はご機嫌なコメ子に聞いてみました。

 

「カーシーって、誰??」

 

コメ子は嬉しそうに答えました。

 

「お友達だよ。本当はタカシくんていう名前なんだけど、カーシーって呼んでねって言われたんだー。毎日遊びに来てくれるんだー♪明日は妹も連れて来るんだって♪」

 

なんだか妙にリアルな空想のお友達だな、なんて思いながら、とりあえず様子を見ることにしたそうです。

 

翌日。

 

「ママー!今日はね、カーシーの妹が来てるんだよー!はるなちゃんって言うんだー♪」

 

満面の笑みを浮かべ子ども部屋から小走りで報告しに来たコメ子に、マジでリアルやな、と思う妹。

 

それでも、家事に追われバタバタしていたのでたいして気にならなかったそうです。マジで呑気やな。

 

それから毎日、コメ子はカーシーとはるなちゃんの話しをしました。

 

近所の気が強いお友達からはよく叩かれたり意地悪されて泣いていたコメ子でしたが、カーシーとはるなちゃんの話しをする時は本当に楽しそうでした。

 

ある日、妹がふと、子ども部屋で絵本を読んでいるコメ子を見てみると、パラパラと勝手に絵本のページがめくれているように見えました。

 

すると、

 

「カーシー、はるなちゃん、やめてよー!!今読んでるんだからー!」

 

またまた楽しそうに言うコメ子。

 

たまたまそんな風に見えただけやろうな、妹はそう思って部屋を後にしました。呑気過ぎやろ。私ならその場でお経を唱えます。

 

その夜、お風呂で体を洗っている時、真っ白な泡のボディソープを見たコメ子が突然言いました。

 

「ママ!これ、はるなちゃんみたい!はるなちゃん、いつも白い服着てるんだよ。」

 

「へぇ。そうなん?可愛いね。」

 

「うん!それでね、頭からね…

 

血が出てるんだ。」

 

妹はそこでハッとしました。

 

そして思い出したのです。

 

引っ越し当日の夜に見た夢の事を。

 

白い服を着て頭から血を流していた女の子。

 

あの子が、はるなちゃんだ。

 

そう確信したそうです。

 

カーシーとはるなちゃんは霊なのかも。

 

でも、夢に出て来たあの子から怖い雰囲気は感じなかったし、コメ子はいつも楽しく遊んでいるし、良い霊なのかも。

 

そう思った妹は義弟(妹の旦那)と相談し、もう少し見守ろうと決めました。

 

ただし、実家のススメで神棚を飾る事にして。

 

次の日、いつもより興奮気味に子ども部屋から走ってきたコメ子が言いました。

 

「ママ!!今日ね、カーシーとはるなちゃんのお母さんも来てくれてるんだ!!皆んなで遊んでるんだー!」

 

これにはさすがの妹もギョッとしました。

 

大人の霊までお出ましだとは…。どうしよう。

 

お母さんまで来たのなら…、やっぱり…これは…、

 

挨拶しとこかな。

 

 

はぁ!?

 

 

うちの妹はいったいどこまで呑気なのでしょうか。

 

私なら恐怖のあまりに気のみきのまま娘を抱きかかえ家から飛び出しますけどね。

 

お茶と羊羹でも出す気だったのかはわかりませんが、とにかく様子を伺いに子ども部屋へ行った妹には、もちろん、コメ子以外に誰も見えません。

 

コメ子は相変わらず誰もいない所を見て、ケラケラ笑っていたそうです。

 

その笑い声を聞いた妹は、最初に感じた違和感が何だったのかここでようやく気付きました。

 

コメ子の笑い声が、1人遊びでは出ないような、まるで誰かに笑わせてもらっているかのような笑い声だった事に。

 

いる。やっぱりあそこに誰かがいる。

 

静かに見守ろう。…呑気か!

 

神棚を飾る日が近づいて来たある日、コメ子が言いました。

 

「ママ、カーシー達ね、橋の上から落ちたんだって。死んだんだって。それでね、もうすぐどっか行くから、もう一緒に遊べないんだって。」

 

ゾワゾワ〜〜〜。。。

 

ここでようやく鳥肌が立った妹。

 

やっぱり霊だったのか。

 

怖いよー!!

 

おっそ。

 

それからは毎日恐怖に震えていた妹でしたが、コメ子には悟られないように静かに怖がっていました。

 

神棚を飾ってからは、コメ子はパタリとカーシー達の話しをしなくなったそうです。

 

カーシーとはるなちゃんはもういません。

 

彼らは多分、霊なんだと私も思います。

 

でもただの霊だとは思えないんですよね。

 

なぜなら、カーシー達の話しの後、義弟はトントン拍子に出世して今はアメリカに栄転していますから。

 

そして妹宅の前の住人は、どこかの会社の社長さんでしたから。

 

だから多分、カーシーとはるなちゃんは、座敷わらしだったんじゃないかと思うんです。

 

そしてもしも本当に座敷わらしだったなら、妹の呑気さが功を奏したと思います。

 

様子を見ずにお祓いでもしていたら、今頃は出世できていなかったかもしれませんから。

 

ちょっと怖いけど、座敷わらしなら羨ましい限りです。

 

 

ところで、うちの長女いち姫は前からよく「うちには座敷わらしがいる」って言うんですが、それならばと思いカーシーとはるなちゃんの話しをしてみました。

すると、

 

「あぁ、それはね、見守ってくれてたんだよ。良いオバケだよ。今はね、うちにいるよ。座敷わらしだよ。」

 

という事らしいです。

 

それにしては全く霊が見えている様子がない、うちのいち姫と二太郎。

 

本当にいるのでしょうか。

 

座敷わらしならいて欲しいな。

 

どうかお金持ちになりますように。

 

あ、じゃあ、カーシーとはるなちゃんがもしもいるなら、お母さんも来るって事ですよね…

 

どうしよう…

 

 

 

なんて言って挨拶しましょうかね。

 

おわり。

 

 

今日もくだらない話しを聞いて頂きありがとうございました。

 

それでは、また♪